ブレードカバー
新しくスポーツやダンス、フィギュアスケートをはじめると、ジャージなどの練習着やインナーを整える。フィギュアスケートの靴を陸で保管するときにブレードを保護するカバーがある。通称、エッジカバーやブレードカバー と呼ばれる。エッジケースというとプラスチック製のもので、こちらは、床面とエッジの双方が傷つかないようにするものだ。通常、スケーターは、保管や運搬のときは、ブレードカバー と言われるソフトカバーでブレードを包む。フィギュアスケートは女性の競技人口が多いため、「ブレードカバー」の種類も女性向けは多様であるが、男性用の商品はとても少ない。
ジュニア選手の間では親が子どものためにホームメイドで創ることが多いとアイススペースの担当者に話を伺った。さっそく私もユザワヤでミシンを借り、ブレードカバーを自分用に創った。
和製のブレードカバーをイメージしたので、着物の生地を使い、ジャストサイズにした。フォルムが思いのほか、いい感じにできたので、販売用に創ってみようと思い、縫製業界の門を叩き、資金の算段をとった。支援を得るために、MAKUAKEやキャンプファイヤーなどのクラファンを使うアイディアもあったが、そのためにはまずは試作品を創る必要があった。
そこで、まず資金を集める。また試作品を創り、次にテスト販売を行う。この流れがよい、とどすこいJAPAN渡邊さんの助言をいただいた。しかし資金集めは思うように行かず、プロジェクトを一次中断することにした。
2023年3月、プロジェクトを再開する。今後、商品を製造したのちに、アイススペースの櫻井さんに試作品を持って、ご挨拶とご協力のお願いに伺いたい。
資金あつめの課題
プロジェクトの課題は、多様なブレードとサイズに対応していくことである。このニッチな《ブレードカバー市場》では、小さな企業が工夫していくことで、おもしろい商品ができるのではないか、と思う。マーケットが小さいために大手は参入しにくいし、マーケットも小さいため、メイン事業にはなりにくいが、スポーツやダンスなどの世界では、稽古着やバックヤードを華やかに彩るファッションやグッズには人気がある。
そこで、他社とも協力しながら、お互いにやっていけるならば、企業側も固定のファンや新しいファンを得られるため、本業へのシナジー効果はでてくると思う。
または、ブランディング戦略として活用する場合は、その企業が支援している選手のためにオリジナルの『ブレードカバー』を創り、その同じ型(パターン)を一般向けに創り、個数を限定し、販売していくと喜ばれるかもしれない。
私の場合は、有名選手ではなく、和裁業界とスポーツ業界という異業種を結び付けていくことで、価値を創っている。これは実際に双方の業界の関係者と話をしていくと、中小企業がそれぞれの業界の技術を活かし、他業界のニーズに《新たなプロダクト》を創り、販売する展開はおもしろい。
刃衣-HAGROMOー
令和5(2023)年 2月 8日に「刃衣ーHAGROMOー」が商標に登録された。これに伴い、商標を表示できるようになる。デザインも型のイメージもできるため、縫製業界と連携し、商品化へつなげていきたい。