Shibahama

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刃衣-HAGROMO-開発ストーリー(2022年6月-2024年2月)

日本発フィギュアスケート専用ブレードカバー(2022年6月)

 新しくスポーツやダンス、フィギュアスケートをはじめると、ジャージなどの練習着やインナーを整える。フィギュアスケートの靴を陸で保管するときにブレードを保護するカバーがある。通称、エッジカバーやブレードカバー と呼ばれる。エッジケースというとプラスチック製のもので、こちらは、床面とエッジの双方が傷つかないようにするものだ。通常、スケーターは、保管や運搬のときは、ブレードカバー と言われるソフトカバーでブレードを包む。フィギュアスケートは女性の競技人口が多いため、「ブレードカバー」の種類も女性向けは多様であるが、男性用の商品はとても少ない。

 ジュニア選手の間では親が子どものためにホームメイドで創ることが多いとアイススペースの担当者に話を伺った。そこで、さっそく私もユザワヤでミシンを借り、ブレードカバーを自分用に創った。

 今回は和製のブレードカバーをイメージしたので、着物の生地を使い、ジャストサイズで縫製した。フォルムが思いのほか、いい感じにできた。これを販売用に創ってみようと考えて、次に縫製業界の門を叩き、資金の算段をとった。販売に向けて、支援を得るために、MAKUAKEやキャンプファイヤーなどのクラファンを使うことにしたが、そのためにはまずは試作品を創る必要があった。私に縫製技術はない。そこで、資金を集めるためには、まず試作品を創れる人を探し、テスト販売を行う。そのために、どすこいJAPAN渡邊さんにもご相談をさせていただきながら、プロジェクトを進めていた。

『刃衣-HAGOROMO-』資金あつめに奔走(2022年7月)

 小ロットでサンプルを創るだけでは、事業活動にはならない。そこで大雑把な事業計画を立てる。日本のフィギュアスケートの競技人口は約4000人~5000人。次にフィギュアスケート専用ブレードカバーの需要は1名あたり、年間1本~2本。単価はまちまちだが、1000円~5000円が流通している価格である。2000~3000円台が売れ筋の価格帯。競合他社は海外企業になる。アニマル系やもふもふ系などの多様な種類がカナダのメーカーからでており、日本の国産品は少ない。日本製はメーカーというよりも関係者が個人のニーズにあわせて創っている。なぜならば、国内だけでは、そもそもこの市場は小さすぎて、個人事業主は食べていくことはできるが、企業は養えないのである。

 

『刃衣-HAGOROMO-』試作の日々(2022年8月)

 これまでのフィギュアスケート専用ブレードカバーから大胆に形状を変えるデザインのため、私たちは、ブレードにあわせて、ひとつひとつフィッティングして創る高価格帯の商品を想定していた。これは1組55,000円ほどの商品になる。しかし知名度も実績もないShibahamaがそんなことをやってもお客がつかないことは自明である。

 次に私たちは汎用性のあるパターンを創ることにした。そのとき課題となった点がフィギュアスケートの多様なブレードサイズや種類に対応していくことである。カナダ製の既存商品はうまくブレードサイズに対応していた。その構造は権利フリーであるので、真似することはできるが、フォルムがかっこよくない。そもそもそれなら私たちが創る必要もない。もっとシェイプにかっこよくしたかったのだ。

 『刃衣-HAGOROMO-』のプロジェクトを続けていくなかで見えてきたことがある。まずニッチすぎる《ブレードカバー市場》は、マーケットが小さいために大手は初期参入ができない。しかし、この市場には小さいながらも継続的なニーズがある。なぜなら、ブレードカバーは消耗品なのである。そのうえ、フィギュアスケートは専門性が高い分野であり、仮に縫製業界の数社がそこに目をつけて参入しようしても、スポーツ用品としてのクオリティやフィギュアスケート独特の営業先も作れないのである。

 弊社の強みは、フィギュアスケート業界から縫製業界の門を叩き、『サンプル製作』から地道に積み上げてきた実績とデータである。この商品の着眼点は、こうだ。スポーツやダンスなどの華やかな表舞台がある世界では、裏で地味な練習が続いている。そこに着ていく稽古着や稽古シューズなどは、表舞台の裏で活躍するバックヤードを彩るプロダクトである。だから、その人の汗や気持ちがたくさんつまっていくのである。それだけにトップ選手からアマチュアまでこだわりの思いを頂くプロダクトになる。だから《需要》が生まれる。

 現在の私たちの戦略は和のデザインとスポーツを結び付け、新しい価値をデザインを創り、『刃衣-HAGOROMO-』を販売している。日本の美しいビジュアルを海外で販売していくことを視野にいれている。今はそのための布石である。

 今後の展開では、さらなる普及をしていく。そのためにフィギュアスケートの人気選手やプロの方へ依頼し、彼らのプロデュースするオリジナルの『ブレードカバー』を創り、同じ型(パターン)を一般向けに期間限定で販売をするプロジェクトも行っていく。もちろん、これらのプロジェクトでは、売上に応じて、その協力していただいた選手にも収益が入るしくみになる。彼らも練習のための時間や活動費用が必要なのである。

『刃衣-HAGROMO-』商標登録(2023年2月)

令和5(2023)年 2月 8日に「刃衣ーHAGOROMOー」がついに商標に登録された。これに伴い、商標を表示できるようになる。デザインも型のイメージもできるため、縫製業界と連携し、商品化へ動いていくことになる。

 

『刃衣-HAGOROMO-』プロジェクト再開(2023年3月)

 2023年3月、プロジェクトを再開し、アイススペースの櫻井さんに試作品を持っていき、ご挨拶とご協力のお願いさせていただいた。

『刃衣-HAGOROMO-』サンプル展開(2023年11月)

 2023年12月、フィギュアスケート専用ブレードカバー『刃衣-HAGOROMO-』

 サンプルをアイススペース様、ウエスト様に展開しています。ぜひご覧ください。

フィギュアスケート専用ブレードカバー 刃衣-HAGOROMO- 

『刃衣-HAGOROMO-』テスト発売(2024年1月)

 2024年1月、フィギュアスケート専用ブレードカバー

『刃衣-HAGOROMO-』をアイススペース様で販売開始しました。

みなさまに感謝です。こちらから詳細をご覧ください。 

 

フィギュアスケート専用ブレードカバー5種類

刃衣-HAGOROMO- (紋・菊・花・蒼花・大島)
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