祖父の作品をデジタルトランスフォーメーションをした。母から依頼され、母が出版した「父と娘のシベリア鎮魂歌」という作品をOCRを使わずにテキストをうち、「note.」に発表した。祖父の部分だけを発表することにした。noteのあとで、e-book化をして、kindleにて販売を開始した。一応、値段をつけているが、祖父の物語は、無料で読むことができる。note.の寄付(応援)機能の使い方がわからず、読み終えた後に100円を支払うことができるようにしている。
note. 父と娘のシベリア鎮魂歌
kindle
kindle版は550円(税込)を販売をはじめたが、3月18日に一部修正をしたため、価格を770円(税込)に変更した。今後、挿絵を増やしたり、挿絵のカラー化をいれていき、修正をくわえていく過程で値段を変動させていく。なお、この事業の収益(売上から経費を除いた事業の年度決算時の利益)については、社会貢献や平和活動への寄付をさせていただくことを表明する。寄付へ繋げる価格は、1650円(税込)が適正になるので、ここまで品質をあげていくことを目標としている。
さて、今回は、アナログ本⇒デジタルトランスフォーメーション⇒e-bookという流れで作業をした。この逆ももちろん可能だし、実際に、そういうサービスを行っている会社もある。1冊から出版できる出版社もある。ISDNコードを取得するだけで、費用がかかるため、なるほど、という枠買いもふくめたビジネスである。
今回、私が委託を受けながら、新たな需要を感じた流れは、
個人SNS⇒データの掃き出し⇒note.ブログ等にリライト(抜粋/校正)展開
⇒e-book展開⇒(売れ行きや反応を見て)
⇒AX(アナログトランスフォーメーション)⇒アナログ書籍化
⇒イベントプロモーション⇒旧メディアの展開⇒アナログ市場での展開
この流れを大手メディアがしかけることなく、流れをつくれる人材がでてくるのではないか、と期待する。私は企業側として、プロモーションをしかけてきた立場であるので、フォーマットはわかるが、今は専門外のことは書きたくないので、割愛する。
とにかく、「コンテンツ」をカタチにするために、アナログでは、コストを回収する多大な労力と費用がいる。つまり、『小さな勝負』ができなかった。しかしデジタルでは、最小の労力で大きなコストをかけず『小さな勝負』がいくつもできるのである。
サイクルをまわし、改善していくことで、いくつかの勝ちを拾い、育てていく方法があるのではないか、と感じている。これはまだ仮説である。
さて、この「何かを残したい」という気持ちについて考えたい。
クラウド上のデータの所有権は、実は著作者にはない。デジタルデータに所有という概念が存在するのか、否かは別途検証するが、現在はプラットフォームやクラウドの管理者の一存で利用データは消されてしまう。
どうしても残したいものは、データーを吐き出して、所有デバイスや出力してアナログにしておくこともひとつの手段である。AX(アナログトランスフォーメーション)は、人間が社会を形成し、個体という独自性に縛られている限り、非共有型の優れたコンテンツとして、生き残っていくと思う。
さて、話がそれた。e-bookに変換する方法は、ネットを検索するとでてくる。それらを参照に作業をしたが、個人的にはたいへん面倒であった。今後は便利なアプリがでてきて、もっと簡易になると思う。
そして、この事により何ができるか、というと、たとえば、1日1ツイートすることは、ふつうの人にも可能である。そのツイートを365日分をまとめて、個人出版をすることができる。その作品は、完全にオリジナルで、その人間の一年間の記録になる。もちろん、書くことがない日もあるかもしれない。逆に書くことがありすぎる日もあるかもしれない。1日1ツイートして、1年分の記録を自分で見返してみる。
このことに必要な要素は、
(1)SNSからテキストや写真を吐き出すこと
(2)データを吸い上げる
(3)e-book変換
(4)宣伝および販売チャンネル
この4点である。この動機(モチベーション)は、「何かを残したい」という気持ちである。なぜ、その気持ちが生まれてくるのか? クラウド化は、所有権の放棄である。人間で例えるならば、魂をクラウド上にあげてしまうと、その所有権を放棄したことになるのである。もちろん、契約しているクラウドや自分が所有するデバイスの移動はよいが、他人のデバイスにいれたり、無秩序なクラウドにデータをあげてしまことは、権利放棄となるのである。デジタルデータのクラウド化は、(余談だが、脳の機能は肉体に依存する。脳に記憶された内容は物理的に欠損しない限り、消えない。)支配権をコンテンツではなく、プラットフォーム側に与えている。つまり簡単に存在を消すことができる。もちろん、理由なく削除していくことは法的に許されないが、契約や法律で認められた範囲であるとプラットフォーム側の判断で削除できる。(大切な存在をプラットフォーム側に預ける場合は、マスターを自身で管理し、コピーをとっておく。これは基本である。)